ANT-Hiroshima 本のご紹介

2020.11.28  AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争

AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争

著者:庭田杏珠 渡邉英徳

発行者:田邉浩司

発行所:株式会社光文社

発行年:2020年7月30日

ISBN:978-4-334-04481-7

ジャンル:写真集

 

紹介

 誰もが一度は戦前から戦後にかけての風景を白黒写真で見たことがあるでしょう。白黒写真は歴史を感じさせる一方で、遠い出来事のような印象を私たちに与えます。「記憶の解凍」プロジェクトにより、白黒写真がカラー写真になったことで、当時の人たちが見ていた景色をより鮮明に、現実的に捉えることができるようになりました。この本には、戦前の広島・沖縄・国内の様子、そして開戦から太平洋戦線、沖縄戦・空襲・原爆投下・終戦の国内外の様子が、カラー写真で収録されています。

 「記憶の解凍」プロジェクトは、情報デザインとデジタルアーカイブによる「記憶の継承」のあり方について研究されている渡邉英徳さんと、2017年当時広島の高校生だった庭田杏珠さんの出会いから始まりました。AI(人口知能)による自動カラー化と、人による対話を踏まえた色修正で、できる限り「実際の」色彩の「再現」を目指してプロジェクトに取り組んでおられます。

 終戦から75年が経ち、戦争を知らない世代が当時の様子を知ることはより難しくなります。これから記憶を継承する上で手がかりとなる一冊です。

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